「靴と革の日々」 by 靴屋の小人

靴屋の小人が一生懸命靴作りとレザクラをするお話です

靴作り1作目(スニーカー)

遂に完成しました (^-^)

木型を抜いて、中敷を入れれば完成です。 そして、仕上げに靴磨き。 制作途中に付いた小さな傷や擦れを補修してあげます。 バーガンディと、ずっと思っていたのですが、靴クリームはワインの方が合いました。色目はメーカーにもよるので、買うときにはよく選…

靴屋の小人が作っていたのは、実はあのオールデンだった!?

今の今まで全く知らなかったのですが、僕が作っている靴、実は オールデン モデファイトの木型だったのです。 正確に言うと、オールデン モデファイト風の木型なんですが (^◇^;) 4ヶ月前、どんな靴を作るかを考えるときに、マスターから靴の本を貸してもらい…

靴底貼り合わせ

ついに最後からひとつ前の工程になりました。 靴底を貼り合わせるときには、スーパー強力な接着力を持ったボンドを使います。 まずは、貼り合わせる双方に薄く均一にボンドを塗ります。革やゴム底がボンドを吸収するので、念のために二度塗りします。 しばら…

靴底貼り合わせ準備

さて、吊り込み作業が終わったところで、靴底とアッパーとを貼り合わせることになるのですが、その前に吊り込んだ部分の処理をして平坦にする必要があります。 まずは、中底、ライナー、表革のそれぞれの間で、隙間がある所にゴム糊を塗ります。その後、吊り…

吊り込み作業完了

左足と同様に、右足の吊り込み作業を行いました。多少は段取りが良くなったものの、相変わらずのすったもんだでした (^_^;) もっと出来ると思ったのになぁ… 前回は、訳も分からず、無我夢中で吊ってたんですが、今回は、こうするとこうなるのかな、なんて考…

吊り込み作業(3)

「どれどれ。ちょっと右によってますね。それからここのところが少し浮いています。」 何本か釘を抜いて、吊り込みをし直して、釘を打ってもらいました。 ほ〜、さすがマスター。何点か直しただけで、綺麗なカーブが出ました。良かった (^-^) このように、作…

吊り込み作業(2)

まずは、木型の中心にアッパーを仮止めします。これが右や左にズレるといびつな形になるので、慎重に行わなければなりません。踵の上の方の針穴が見えないような位置に仮止めの釘を打ちます。吊り込みのスタートになる、重要なポイントなので、マスターに打…

吊り込み作業(1)

来た〜!って感じです。 工房に行くと、マスターから「今日は吊り込みですね。」といきなり先制攻撃。 自然と気合いが入ります。 道具としては、ワニと釘抜き。それに釘。 (ワニの使い方については、工房のブログを見て下さい。https://www.risette-shoe.com…

地味〜な作業 (^-^)

最終コーナーに差し掛かる前に、超〜地味なパーツを作ります。 ヒールの所に入れる芯と中敷です。 ヒールの形にカットした芯の周りを中心から端に向かって漉いて行くのですが、端っこでは0ミリにするという、通称「0漉き」ってやつです。 革は今までとは違う…

形に…なった…感激!

ベロの部分と羽根の部分をカンヌキで接合します。これでアッパー部分が完成です。遂にここまで来ました。 思い起こせば苦労の連続で…というほど大したことはしていないのですが (^_^;) 多少の不出来な部分はあるものの、初めての靴作りとしては、今のところ…

出来上がりのイメージに近づく

履き口のところにスポンジを入れ、ミシンがけをして留めます。ここは落ちる心配がないので、思い切って行けます。端からの幅を一定にすることだけを考えて進めます。 と言っているそばから幅が違います (^◇^;) 最近では、多少のことでは動じません。なんと言…

じわりじわりと出来てきた (^-^)

表革とライナーを縫い付けたので、ひっくり返しました。 木型にかぶせると、何だか靴らしくなってきたじゃありませんか。 羽の部分の直線のステッチのミシンがけをします。見える部分なので緊張です。(マスター曰く、「誰も気にしないから気楽に。」とのこと…

ついに来た!最大の難所!

様々なRの曲線、革の端を攻めるライン、厚さの異なる革の合わせ、どれを取っても大変ですが、それが3つ一度にに重なっている足入れ部分のミシン工程です。 とはいえ、やらないと次に進めないので、とにかくやりましょう。幸いなのは、ステッチが外に現れない…

靴底

靴底が届きました。 流石に靴底を自分で作るわけにはいかないので、靴底職人さんに作ってもらいました。 思ってたとおりの出来栄えで、只々感動しております。 スニーカーですがヒールを付けてもらったので、ドレッシーな仕上がりになると思います。 これで…

どんどん作る!

続いて、ベロの部分の製作です。 表面の革とライナーを、表側で向かい合わせて裏側からミシンで縫い、裏返して出来上がり、ということになります。 言葉で書くと、なんだかややこしそうですが、現物を見て貰えば、一目瞭然です。 だんだんミシンの使い方にも…

縫うぞ〜!の続き

先ずは、革と革を固定するための仮止めのゴム糊をつけます。 塗って直ぐには粘着力がないので、しばらく乾かしてから貼り合わせます。貼り合わせたら、いよいよ本番です。 何回か端切れで練習をしてから本番に取り掛かります。出来るだけ外側を縫いたいので…

縫うぞ〜!の続き(予告編)

先日縫った部分に、表から革を当てる工程が次に控えています。 どんな感じかというと、↓↓↓ こんな感じです。 今までは外からは見えない所だったのですが、今回は、外からステッチが見えてしまいます。 つまり、 緊張感が半端ない〜!ってことです。 正直、ビ…

縫うぞ〜!

ミシンシリーズ、第2弾です。 先ずは簡単なところとして、直線で、かつ縫い目が外から見えない所に挑戦です。 針を下ろして、返し縫いをして、心を落ち着かせて最後まで。そして、また返し縫い。ふ〜。 そして、もう片方。ふ〜。 …出来た。 上手く出来たかど…

ザ・ミシン、登場!

ついにミシンの登場です。 まずは練習。漉き機と違って速度調整が出来るとのこと。ちょっと一安心。ビューンと行かなくてすみそう(^-^) 一針目を刺して踏み板をゆっくりと踏み込む。ミシンが動き出す。カタカタカタ… お~、ステッチが順調に進む。足を上げて…

貼り合わせ、そして縫製へ

裁断、漉き、に続いて、貼り合わせの工程にたどり着きました。 今回の貼り合わせ工程は、その後の縫製作業の前作業に当たります。表革と内革とを革の裏面から合わせて縫製し、それをひっくり返して袋状態にするんですが、そのための仮止めとして貼り合わせま…

革漉き(3)

(…再び続いて) 恐る恐る裏側を見た。 漉いた部分はまだらになっていた。漉けている部分と漉けていない部分が混じり合っているのである。なんで~? マスター曰く、革が上手く送れていないんですよね。 つまり、厚い革だと革自体がしっかりしているので、機械…

革漉き(2)

(…続いて) 革を革漉き機にセットしてレバーを下ろす。右手と左手で送りの前後から革を掴む。 ゆっくりと踏み板を踏み込む。一気に送りが回転しないよう、少しづつ力を入れて行く。 と、その瞬間、ウィーンとモーターが唸り、革が左から右へ押し出される。わ…

革漉き(1)

「漉き」 初めて見聞きする言葉です。 髪を梳く(すく)のでもなければ、紙を抄く(すく)のでもありません。 革は漉くのです。 「革を一定の厚さに削る」ことなのですが、これがなかなか難しい。 手作業となると革包丁や別たちを使うのですが、均一に、かつ思っ…

革の裁断(2)

(…続いて) そんなに力入れなくても切れるんだ… そう気付いた後は、リラックスして切ることが出来るようになりました。 集中して、一気に表側が終わり、次は裏側。やはり、革が柔らかいから、表よりも難しい。引っ張られるので、革がシワになって切りにくいわ…

革の裁断(1)

切りま~す! めっちゃ緊張します。 下手っぴ~に切ったら、そのまま自分の靴に返ってきます。「ちょっとした傷が逆に愛着に感じる」レベルならまだ良いのですが、「作れない~!」レベルになるとお話しになりません。 試しに、切れ端でちょこっと練習しまし…

革を裁断する前に

こんにちは、靴屋の小人です (^-^) 革に型紙を当てて線を引く工程が、裁断前の最後の作業です。 線を引く前に、革の方向を確認する必要があります。方向って?ということですが、革には引っ張って伸びやすい方向とそうでない方向があります。裁断した後に縫…

革選び〜♫

靴屋の小人です (^-^) ついに型紙が完成したので、出来上がりをイメージしながら、どんな革で、どんな色にするか決めます。 比較的光沢のあるシッカリとした革を選びました。色はバーガンディー。 最初は無難な白とか黒を考えていたんですが、やっぱり自分で…

設計図、ついに最終工程!

こんにちは、靴屋の小人です (^-^) 設計図も、ついに最終工程になりました。 木型を写し取った基本になる型からデザインを落とし込み、ついに革を裁断するための断ち型というものを作ります。この型から革を切り出します。 断ち型は構成するパーツごとに作り…

本当に出来たのかなぁ?(2)

(…続き) どれどれ、見せて下さい。 う〜ん、確かにおかしいですね。ということで、マスターに見てもらうことにしました。 でも、色々と見てもらったんですが、なかなか何が原因か分かりません (-。-; まぁ、ダメなら作り直せば良いですから、と言ってもらった…

本当に出来たのかなぁ?(1)

こんにちは、靴屋の小人です (^-^) 設計図は出来たのですが、本当に出来たのかなぁ?このまま作って大丈夫かぁ?ということで、このタイミングで、出来た型に合わせて実際に紙を切ってみて、それを木型に合わせるという作業を入れます。いきなり革を裁断して…