「靴と革の日々」 by 靴屋の小人

靴屋の小人が一生懸命靴作りとレザクラをするお話です

靴底貼り合わせ

ついに最後からひとつ前の工程になりました。

 

靴底を貼り合わせるときには、スーパー強力な接着力を持ったボンドを使います。

まずは、貼り合わせる双方に薄く均一にボンドを塗ります。革やゴム底がボンドを吸収するので、念のために二度塗りします。

しばらく乾かしてから、熱を加えるために加熱箱の中に入れます。熱を加えるのはボンドの接着力をより強めるためなんですって。加熱箱といってもマスターのお手製で、四角い箱に透明の扉をつけて中が見えるようにし、その中に加熱ランプを入れたものです。分かりやすく言うと、ファミチキを温めているケースのちっちゃい版みたいなものです。

 

温めること数分、温まったら靴底とアッパーを取り出して、冷めないうちに処理します。(ファミチキも冷めないうちに食べましょう)

 

しかし! 

 

貼り合わせは、今まで以上に慎重に行わなければなりません。なんと言ってもスーパー強力な上に、粘着力を高めるために温めて、超スーパー強力にしているので、一度貼ったら剥がれないからなんです!

 

先ずはつま先の方から合わせて、ゆっくりとかかとの方に向かって降ろしていきます。

着地したら急いで圧着機にセットします。

 

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コンプレッサーで圧力を均等にかけながら、一気に圧着します。この機械が無ければ、手で押さえなから木槌でコンコンと均等に叩いていく作業が必要となります。圧力をかけながらしばらくそのままの状態にした後、機械から空気を抜いて靴を取り外します。

 

で、出来上がったのがコレです。

 

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後は木型を外し、インソールを入れて、靴紐を通せば完成です (^-^)