「靴と革の日々」 by 靴屋の小人

靴屋の小人が一生懸命靴作りとレザクラをするお話です

2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年、靴屋の小人の靴作り&レザクラ10大ニュース!!

今年の2月より靴工房に弟子入りをし、生まれて初めて革と戯れることになりましたが、2019年も残すところ後半日になりました。 出会うことや触れる物の全てが新しく、本当に刺激的な年でした。その一年を振り返り、靴屋の小人の靴作り&レザクラ10大ニュースを…

アッパーの折り込み

アッパーの羽根の部分の処理ですが、端面を切りっぱなしにするのではなく、折り込みという技でエレガントに仕上げます。 予め1cm幅で漉いておいたところにゴムのりをつけて折り返します。 カーブのところだけにシワがよらないように山を少しづつ潰していくの…

タンの袋縫い

まずは縫い目のラインを入れて ミシンでタ、タ、タ、タ〜♫ 革包丁で縁を落として 折り返します。 あまり強く引っ張ると縫ったところが裂けるので慎重に。結構、力が要るのです にゅ〜〜 何とかひっくり返った。 隅っこは手が届かないので、先が丸く革を傷つ…

命を頂くということ

人(人間)という生物は、自分以外の命を奪わない限りは、生きていくことはできません。 広い意味においては、野菜を食べたり、害虫を駆除したりすることも、自分以外の生物の命を奪う行為に他なりません。 これは、多かれ少なかれ他の多くの生物にもいえるこ…

バックステーの縫い付け

バックステーをアッパーに縫い付けます。 トゥの時は折り返したのですが、トゥに比べてカーブがきついので諦め、色を付けてこばを磨くだけにしました。 右がこばを染色したもの、左は染色する前(ヘリだけ落としたもの) で、縫い付けが完成したのがこんな感じ…

トゥとタンとの合体

ミシン工程が続きます。 次はトゥとタンとを縫い合わせます。 パーツは左右3つずつ、ライニングは後から縫います。 縫う前にゴムのりで接着しますが、出来上がりをイメージしながら、丸みをつけて立体的に仕上げます。 剥がれないようにローラーでごろごろ。…

ミシンからの縫い割り

久しぶりのミシンです。すっかり忘れています。 あまりにも久しぶりなので、ミシンの写真を撮るのも忘れてしまいました (^◇^;) ということで、アッパーの左右が縫い終わったところから。 このままだと縫った部分が踵に当たり履き心地が悪いので、縫い割りを…

先芯とかかと芯を漉くんですが… めっちゃしんどい (^-^;

先芯とかかと芯用の床革を切り出しました。 これからコツコツと漉いていくんですが、これが難儀です。 厚い上にパサパサなので漉き難いわ手が疲れるわ、大変です。 ま〜、地道にやっていくしかないですね。 真ん中の部分は残して、周辺に向けて傾斜をつけて…

トートバッグを作ります!

レザースニーカーの製作と平行して、トートバッグを作ります。 9月の革日和で革を調達した時からの構想です。 先日買った本の型紙を参考にしました。持ち手など細かな点についてはアレンジするつもりです。 型紙では底の部分で縫い合わせるようになっている…

折り返し 〜ちょっとした工夫〜

トゥキャップの端を折り返して端面をエレガントに処理します。 と言っても、大したことではないのですが (^-^; 型紙に合わせてクリップで固定し、型紙からはみ出たところを内側に折り返します。 重なる部分については、事前に漉いておきます。 ある程度ひっ…

漉き〜、緊張〜、うまく行くかなぁ…(続き)

漉き機で漉いた後の細かい部分については、手漉きで修正します。 切り込みが入っている部分を一気に漉いてしまうと、切り込みも一緒に漉いてしまうので、その部分に来る前に一旦止めて漉き機から外します。そして、場所を変えて再び漉き機にかけます。そうす…

漉き〜、緊張〜、うまく行くかなぁ…

遡ること半年、初めて漉き機を使った時は緊張Maxで、全然うまく使えませんでした。 (そうやったなぁ) 今回はというと、半年も前のことはほとんど覚えてなく、リセットスタートの状態になっていました。 (それはあかんやん) その間は手縫いのルームシューズに…

今回の注目ポイント! 「革を染める」

毎回新しいことに挑戦する小人は、今回は「革を染める」ことに挑戦しました。 トゥとバックステーの部分にキャメルブラウンのグラデーションをつけようかと。 塗布でグラデーションを付けるには、相当の修行が必要なので、初心者の僕でも出来るようにと、ス…

アッパーの裁断

アッパーを切り出します。 コシがあって表面はスムーズなヌメ革。今までで一番切り易かったです。 慎重に時間をかけて切ったので、少々疲れましたが何とか出来ました。 柔らかな手触りの割にはしっかりしているので、切っていても包丁に革が引っ張られること…

ライニングの裁断

ライニングを裁断します。 ライニング用の型紙を作るのを忘れてました(^◇^;) 合わせて、先芯と踵芯の型紙も作りました。 内側にカーブする分、外側よりも小さくします。その分を見込んで型紙を作ります。小さくしないと、靴の中でライニングがゴワゴワとたる…

並行してもう一足

レザースニーカーと並行して、ステッチダウンのダービーシューズも作ろうと思っています。 こちらは手縫いなので、工房である程度工程を進めたら、家に帰ってチクチク出来ます。 厚めの一枚革でしっかりしていますが、しっとりしなやかな質感です。 シンプル…

半月型から決め型、そして断ち型へ

周りは細字のシャーペンで、内部はルレットで、半月型からラインを移します。 周りをカッターで切り出します。 全てのパーツ(今回は5つ)を切り出しました。 カンヌキなどの部分については、穴を開けてラインを明確にします。これで決め型(デザイン型)の出来…

なんか違うんだよなぁ…(後編)

う〜ん、なんか違うんだよなぁ、イメージしてたのと まず、羽根が足の甲に当たる部分で浮いてしまってます。前回もそうだったので、カンヌキの位置を上に伸ばして長くしたんだけど、まだ足らなかったようです。 それから、トゥキャップと、かかとの部分も小…

なんか違うんだよなぁ…(前編)

出来上がった半月型から薄手のコピーペーパーにルレットでデザインを転写します。 羽根、トゥキャップ、タン、かかとを切り出して… 木型に貼りやすいように、一旦紙をクシャクシャしてからに貼り付けました。 う〜ん、なんか違うんだよなぁ、イメージしてた…

アッパーのデザイン 面白むずい (^_^;)

前回は、8ヶ月も前にやった工程なので、すっかり忘れています。 とりあえず基本の型は出来ているので、そこから半月型を作ります。前回の型も参考にして、ここはうまく行ったから同じにして、良くなかったところは修正して、みたいに。 やっぱり一度経験して…

靴作り3作目は…

靴作り3作目は、先日購入したタンニンなめしのヌメ革で、またもやスニーカーを作ります。 前回のスニーカー(アイコンのやつ)は、通常のビジネスシューズに使う木型でドレッシーな仕上がりにしましたが、今回は、スニーカーに合う汎用の木型で作ってみたいと…

あっという間の8ヶ月、いつもありがとうございます m(_ _)m

靴作りとブログを始めて8ヶ月が経ちました。 この間に書いたブログが83本。のべ閲覧者数が2000ビューを超えたので、1記事あたり平均して約25人の方に読んで頂いたことになります。ありがたや〜 前回、1000ビューを超えたのが6月25日なので、スタートしてか…

赤ちゃんのファーストシューズ

先日、ツイッターでは報告しましたが、うちの工房(靴工房リゼット)では「赤ちゃんのファーストシューズ」を作るワークショップを企画しています。 生まれてくる赤ちゃんのために、お母さんやお父さんが、あるいはおじいちゃんやおばあちゃんが、作ってあげる…

完成した〜 (^-^)

ルームシューズシリーズ5足目にして最終作、完成しました! やはり今までの中で一番の出来です。学びが開花したのかも知れませんし、たまたまかも知れませんが (^_^;) 実を言うと、見えないところで失敗をしていたのですが、うまく修正が出来たので大事に至…

革屋さん巡り&工房見学会、めっちゃ面白かったで〜! (後編)

第2部は工房見学会。 先ずはマスターから靴作りの工程や道具・機械の説明のお話がありました。 続いて参加された皆さんからの質問にマスターがお答えしたのですが、靴作りの具体的なノウハウ、レザクラとの違い、靴のメンテ、工房での新しい取り組みなど、色…

革屋さん巡り&工房見学会、めっちゃ面白かったで〜! (前編)

9月28日に、僕が修行している靴工房リゼット主催の革屋さん巡り&工房見学会に参加しました。 午後からは雨の心配もあったのですが、なんとか持ちこたえ(ていうか、日中はめっちゃ暑かった)、第3部の懇親会までノンストップの盛り上がりでした。 第1部は革屋…

きれいにカット出来た (^-^)

革の性質によるのでしょうが、今までになくきれいにカット出来ました。 左足もまずまずでしたが、右足の方が格段と良いです。 腕が上がったと思いたいのですが… 「包丁研いでおきましたからね。」と、マスターにサクッと言われちゃいました (^_^;) そろそろ…

心を込めてチクチクします

アッパーと底の貼り合わせからの周りカットも終わり、縫製に入ります。(まだ、左足だけですが) ルームシューズシリーズ最後の作品なので、気合一発心を込めてチクチクしています。 引っ張りすぎるとシワがよる問題については、前回よりの学習で既に解決済み…

飾りグルマ

飾りグルマというのは、革底の飾りとして、熱をかけて模様を押し付けるための道具です。 今では作る職人さんもなく、ショップで見つけたら即買いしないといけないアイテムなんだそうです。 それが、今回、工房の知り合いの方に特別に作ってもらうことができ…

意外なところに落とし穴が…

チクチク開始しました。履き口の部分です。 菱目打ちはスムーズだったので、そんなに苦労することもなくチクチク出来るだろうと思っていたのですが、意外と苦戦しました。 表面が柔らかいシボ革なので、糸を引っ張りすぎると表面に皺がよってしまうのです。…