「靴と革の日々」 by 靴屋の小人

靴屋の小人が一生懸命靴作りとレザクラをするお話です

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

貼り合わせ、そして縫製へ

裁断、漉き、に続いて、貼り合わせの工程にたどり着きました。 今回の貼り合わせ工程は、その後の縫製作業の前作業に当たります。表革と内革とを革の裏面から合わせて縫製し、それをひっくり返して袋状態にするんですが、そのための仮止めとして貼り合わせま…

革漉き(3)

(…再び続いて) 恐る恐る裏側を見た。 漉いた部分はまだらになっていた。漉けている部分と漉けていない部分が混じり合っているのである。なんで~? マスター曰く、革が上手く送れていないんですよね。 つまり、厚い革だと革自体がしっかりしているので、機械…

革漉き(2)

(…続いて) 革を革漉き機にセットしてレバーを下ろす。右手と左手で送りの前後から革を掴む。 ゆっくりと踏み板を踏み込む。一気に送りが回転しないよう、少しづつ力を入れて行く。 と、その瞬間、ウィーンとモーターが唸り、革が左から右へ押し出される。わ…

空堀商店街

靴屋の小人が修行している工房は、大阪の空堀商店街から少し入った所にあります。 https://www.risette-shoe.com/blog-1/工房へのアクセスについて 古くからの商店街ですが、最近はおしゃれなお店も増えてきて、テレビなんかでもよく取り上げられています。 …

革漉き(1)

「漉き」 初めて見聞きする言葉です。 髪を梳く(すく)のでもなければ、紙を抄く(すく)のでもありません。 革は漉くのです。 「革を一定の厚さに削る」ことなのですが、これがなかなか難しい。 手作業となると革包丁や別たちを使うのですが、均一に、かつ思っ…

西成製靴塾さんの卒業展に行ってきました

1年間靴作りを勉強して、その集大成の作品展なんだそうです。 展示されている靴は、デザインといい製作技術といい、どれも素敵なものばかりで、1年間でこんなことが出来るのか、と感動しました。 当然、一年間一生懸命頑張ってこられたからだと思うんですが…

革の裁断(2)

(…続いて) そんなに力入れなくても切れるんだ… そう気付いた後は、リラックスして切ることが出来るようになりました。 集中して、一気に表側が終わり、次は裏側。やはり、革が柔らかいから、表よりも難しい。引っ張られるので、革がシワになって切りにくいわ…

革の裁断(1)

切りま~す! めっちゃ緊張します。 下手っぴ~に切ったら、そのまま自分の靴に返ってきます。「ちょっとした傷が逆に愛着に感じる」レベルならまだ良いのですが、「作れない~!」レベルになるとお話しになりません。 試しに、切れ端でちょこっと練習しまし…

靴作りのための道具 〜革包丁〜

写真は、革包丁または革切り包丁という、革を切るための道具です。 特徴的なのは片刃だということです。切った革の断面を垂直に切り揃えるためです。 そのために、右利き用と左利き用があります。向かって左側が右利き用、右側が左利き用です。(紛らわしい並…

革を裁断する前に

こんにちは、靴屋の小人です (^-^) 革に型紙を当てて線を引く工程が、裁断前の最後の作業です。 線を引く前に、革の方向を確認する必要があります。方向って?ということですが、革には引っ張って伸びやすい方向とそうでない方向があります。裁断した後に縫…

革選び〜♫

靴屋の小人です (^-^) ついに型紙が完成したので、出来上がりをイメージしながら、どんな革で、どんな色にするか決めます。 比較的光沢のあるシッカリとした革を選びました。色はバーガンディー。 最初は無難な白とか黒を考えていたんですが、やっぱり自分で…

設計図、ついに最終工程!

こんにちは、靴屋の小人です (^-^) 設計図も、ついに最終工程になりました。 木型を写し取った基本になる型からデザインを落とし込み、ついに革を裁断するための断ち型というものを作ります。この型から革を切り出します。 断ち型は構成するパーツごとに作り…

本当に出来たのかなぁ?(2)

(…続き) どれどれ、見せて下さい。 う〜ん、確かにおかしいですね。ということで、マスターに見てもらうことにしました。 でも、色々と見てもらったんですが、なかなか何が原因か分かりません (-。-; まぁ、ダメなら作り直せば良いですから、と言ってもらった…