革漉き(2)
(…続いて)
革を革漉き機にセットしてレバーを下ろす。右手と左手で送りの前後から革を掴む。
ゆっくりと踏み板を踏み込む。一気に送りが回転しないよう、少しづつ力を入れて行く。
と、その瞬間、ウィーンとモーターが唸り、革が左から右へ押し出される。わ〜、っとなっているうちに、革は回転刃の上を通り過ぎ、漉き機を外れる。
漉き機ってジェットコースターの様ですよ、とマスターが言った意味が今分かった。
裏を見ると、ちゃんと漉けている部分もあれば、漉けていない部分もある。
あ〜、難しい!
もう一度トライ。
ゆっくりと踏み込む。今度は、ゆっくりと送られる。いいぞ!その調子。と、そのとたん、止まった。踏み込みが浅くなったのだ。
レバーを起こし、革を持ち上げて刃を回転させ、一旦切り取った後、漉き機から外す。
やっぱり、難しい。
今度はカーブ。凸面はまだましだが、凹面は難儀。何とか終わるも裏を見ると幅はまちまち。不十分な部分については再挑戦もありだが、薄くなりすぎるリスクもあり、う〜ん、て感じ。
足らない分は手で漉きましょう、との言葉を受けて、表革は一旦置いた。続いて内側の革に挑戦。
内側は薄いので更に難しい。先ずは直線。
今度は先ほどよりも上手く送れた,と思った…
しかし、結果は…
(再び続く…)