「靴と革の日々」 by 靴屋の小人

靴屋の小人が一生懸命靴作りとレザクラをするお話です

縫うぞ〜!(今度は本当)

 

「穴を菱形にするのは、縫い目をきれいに揃えるためなんですよ。」と、マスター。

 

針を通した後に糸を引っ張るんですが、その時は菱目の形に合わせて一定方向に引っ張ると、綺麗な縫い目が揃うそうです。常に同じ動作を同じ力加減で繰り返すことにより、同じ形のラインが出来上がります。

 

糸の長さは、革の厚さを考えて、縫う距離の4倍程度の長さにしました。二本の針を、糸の両端に取り付けて、ひと針目を最初の穴に通します。返し縫いをするので、端から3つ目の穴です。左右の糸の長さを同じにして、交互に縫っていきます。

 

最初は、上手くいくかなぁ、とか、どんな感じになるのかなぁ、とか考えながら針を運んでいたのですが、スムーズに行くようになってからは、あまり頭で色々と考えなくなりました。

動作の順番だけを頭に描きながら、無心で針を動かしていくと、ただただピュアな時間だけが通り過ぎていきます。

 

で、出来上がりはこんなもんです。

 

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これが、良い出来なのか悪い出来のか分かりませんが、とにかく初めての手縫いの第一歩を刻むことができました。

自分でもびっくりしましたが、ほんわかした、そして清々しいひと時でした。レザクラにハマる先輩たちの気持ちが、少し分かった気がします。

 

ちなみに、分速1cmの速さです (^◇^;)