「靴と革の日々」 by 靴屋の小人

靴屋の小人が一生懸命靴作りとレザクラをするお話です

おやおや? 違うぞ…

アッパーの裁断と縫製をした時は、すんなりいけたのですが、底とアッパーを貼り合わせた後、その周りを裁断するにあたって、大きく考えを変えることになりました。

 

とにかく、切るのが大変!

 

うまくいく時は、スパーッと行くのですが、いかない時には四苦八苦です。革の一部がどうしても残ったりするのです。

アッパーの場合は表1枚+裏1枚だったのが、貼り合わせた後は、表3枚+裏1枚となるので、思った以上のパワーが必要になりました。腰があるということは、硬いということなんでしょうかね。

想定以上に力を入れないと、うまく切れません。直線部分はまだましなのですが、カーブの部分が難儀です。無理をして力を入れると包丁の刃が傾いてしまい、斜めにカットしてしまいます。最初からそのつもりで切ればそれなりに収まるのですが 、そもそも経験値の低い想定なので、あまり役に立っていないのです。う〜 (._.)

 

で、切り終えた状態がこれです。(写真は比較的綺麗に切れた部分)

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次に、菱目打ちです。力加減は修正して、少ししっかり目に打つことにしました。学習効果を発揮し、何とか綺麗に打てるようになったのですが、今度は抜くのが大変なことに。

コシがあるということは、繊維がしっかり詰まっているということなんでしょうか、なかなか革から菱目が抜けません。あまり強く引っ張ると、今度は貼り合わせている革が剥がれそうになり、革を押さえながらゆっくりと抜かなければなりません。せっかく綺麗に菱目を開けても、貼り合わせている革が剥がれると、穴の位置がズレてしまわないとも限りません。そうなると、この後のチクチク工程で、とんでもない労力を使わなくてはならない事態に発展します。何とかそれだけは避けたいと思い、丁寧に作業を続けます。四つ目よりも二つ目の方が楽なのですが、その分スピードは遅くなります。そこは何とか工夫をしながら、ゴールに向かって進んでいくのでした。

 

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