「靴と革の日々」 by 靴屋の小人

靴屋の小人が一生懸命靴作りとレザクラをするお話です

吊り込み(後編)

踵の吊り込みが終わったので次はつま先です。

先芯を水で濡らして柔らかくしボンドを付けてライニングに貼り付けます。

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ハンマーで少しずつ叩きながら成形していきます。
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成形が出来たらアッパーと張り合わせます。
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それではいよいよ吊り込みの開始です😊
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まずは 大きく全体を固定し徐々にその間を埋めて行きます。
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引っ張っては革を叩き釘で固定していきます。これを均等に順番に繰り返して行きます。引っ張る方向と力加減が難しいのですが、最近やっとアッパーの浮いている部分に対してどっちの方向に引っ張れば良いのか、なんか感じが掴めたような気がします。多分、気のせいだと思います😅
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一応これで完成です。思いのほか綺麗に整いました。アッパーの浮きもほとんどありませんでした。
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で、どんな感じになったかというと、こんな感じです😊
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中々いい感じでしょ。自画自賛です😅
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次からは底付けです。

 

吊り込み(前編)

吊り込みです😊

靴作りの面白さ、難しさは色々あれど、僕はやっぱり吊り込みが最も靴作りの醍醐味を味わえる工程だと思っています。

デザイン派とか底付け派の人の言い分も分かるのですが😅

吊り込みの一番のお気に入りポイントは、今までほぼ平面だったものが、むくむくっと立体に立ち上がって行く瞬間です。この時に自分の思い描いていたとおりの出来かそうじゃ無いかが分かるんですから。

まずは爪先の方を仮止めして踵から吊り込みます。

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大きく何点か固定して、順次その間を釘で埋めて行きます。アッパーに浮いているところがないか確認しながら、時にはアッパーを軽く叩いて吊り込んで行きます。

素材が、アッパーは牛ナチュラルシボ1.5mm、ライニングは厚めの牛ヌバック。柔らかめの革とは言えそこそこの力仕事になります。
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ライニングが弛まないようにまずはライニングだけワニで引っ張り、続いてアッパーと合わせて引っ張ります。
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ひだを均等に出しながら、時には釘を抜いて引っ張り直し、少しずつ追い込んで行って吊り込みます。
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少し吊り込み過ぎたようです。履き口が心持ち浅くなりました。一部釘を抜いてやり直しです😅

左足を修正した後、右足も同じ状態まで工程を進めました。今回はここまで😊

 

地味っ! でも大切な工程です😊

先芯と踵芯をを切り出して周囲を漉きます。床革で硬い上に繊維が荒いのであまり上手く漉けません。なので少し水で湿らせて漉いて行きます。

 

極力段差が出ないように斜めに漉きます。いわゆるゼロ漉きと言われるやつです。段差ができると、そこに足が当たった時、違和感を感じて履き心地に影響します。

地味で意外に時間のかかる作業なんですが、大切な工程なので頑張りました。

中底も作ったので、次からはついに吊り込みです😊

アッパーが完成!

アッパー最後の工程として羽根を完全に固定するために縫い付けるんですが、かなり厚くなるのでミシンは掛けずに手縫いにしました。縫い目がアクセントにもなるので良いかなということで😊

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縫う位置の確認のために木型に乗せて合わせてみると、最初に型紙に落としていた位置よりかなりずれていました。あれれ〜?ということなのですが、アッパーに羽根を縫い付けた時の具合とパイピングの出来が影響しているのでしょう。今さらどうしようもないので、えいや〜で位置を決めて固定することにしました😅
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吊り込みの際にどのような影響が出るか、出たとこ勝負です。
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次は芯材を加工したり中底を切り出したりする地味〜な作業になりますが、それが終わるとジャッジャ〜ン!吊り込みです😊

 

アッパーとライニングの縫い合わせ

アッパーとライニングを縫い合わせて行きます。
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パイピングした際を縫っていきます。離れたところを縫ってしまうと少し間伸びした感じになって、これはちょっと💦ということになります。なのでほとんど重なっても良いくらいの所を縫うのでいいんだと思います。黒革に黒糸ですから実際にはそんなに目立つことはないんですが、縫った本人が履くので、ここはちょっとというところは見えていなくても本人には良く分かっていて、ハハハ…ということになります😅

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パイピングと同じで一針ずつ縫っていきます。思わず踏み込み過ぎてミシンがダッダッダと進む時は、げ、げ〜!となりますが、なんとかかんとか縫い終わりました😅
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中々しっかりとした形になってきましたね😊

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縫い目に沿って、余った革を市切りでさらいます。

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タンから甲の部分にもライニングを貼り付け、後はミシンを掛けて完成です。次回からは靴作りの後半戦が始まります😊

ヨーグルトにドライフルーツのマンゴーを漬け込むとフレッシュマンゴーになる件

ネットの記事で見つけたんです😊

「ドライマンゴーをヨーグルトに漬け込むとフレッシュマンゴーになる」って。
うっそだろ〜と思いつつも気になるので早速やってみました。

ドライマンゴーはKALDIさんで購入。ヨーグルトは市販のものをスーパーで買いました。

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レシピは至って簡単。小さめのサイズに切ってヨーグルトと一緒に容器に入れ冷蔵庫に冷やして1日待つだけ。🕰

で、出来上がったのがこれ

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ヨーグルトは水分が抜けて固くなり豆腐のような状態に。その水分はドライマンゴーに吸収され、一口食べてみると、あ〜ら不思議フレッシュマンゴーに早変わり!!

これは魔法のレシピだわ It's magic!

ということで、ほかのドライフルーツでも試してみることに。

第二弾は〜🥁 ジャジャ〜ン! パイナップル🍍

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これはマジ病みつきになる。口当たりはフレッシュだけど、味は生のパイナップルよりは凝縮していて、また、その風味がヨーグルトに移ってる。想定の斜め上行く美味しさ😊

この勢いに乗って次から次へと試してみることに。

クランベリー、ブルーベリー、アプリコット...

その結果、お薦めはというと、マンゴー、パイナップル以外ではこれ!

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レモン🍋とオレンジ🍊

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両者甲乙付け難し。何じゃこれは〜美味い!って感じです。柑橘系とヨーグルトはそもそも相性いいのかも。😊

ランキングとしては、1位 パイナップル 2位 マンゴー レモンとオレンジが同率3位でした。

もし宜しければ、皆さんもお試しあれ!

ドッグテールとアイレット

ドッグテールを縫い付けます。小さいパーツなので一針一針ミシンを掛けます。

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確かに犬のしっぽみたいですね🐕

もう少し外側を縫いたかったけど、まぁこんなもんか😅
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ここで問題が発生!

羽根のパイピングが上手くできていなくて…想定よりも内側を縫っていたみたい。なので、型紙よりも小さく丸く仕上がっていたのでした💦

型紙の位置でアイレットを開けると両端の穴がより外側の方に位置し不自然な形になるのです。これはまずい!

仕方がないので、急遽オリジナルの型紙からアイレットの位置を少し変えた新しい型紙を起こし、直接羽根に合わせて印を付けて目打ちで穴を開けました😅

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で、出来たのがこれです。

羽根の形に沿ってほんの少しカーブしているのが分かりますか?最初は真っ直ぐなラインだったのです。この修正が靴の機能と履き心地にどれくらい影響するのか分かりませんが、見た目的にはしっくり来ているのでまぁいっか、ということで◯😊

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この戻り工程のおかげでこの日は片足しか出来ず😭

次回はもう片足を同じようにしてから、アッパーとライニングを縫い合わせます😊