「靴と革の日々」 by 靴屋の小人

靴屋の小人が一生懸命靴作りとレザクラをするお話です

デザインに手こずっております

くるぶしが隠れる程度の外羽根短靴の製作です。

 

コンセプトとしては、ちょっとオシャレで遊び心のある街履き。デザインはチェッカブーツ風ということで始めました。

 

スニーカー第二弾が思いの外うまく行ったので、図に乗っています。

 

で、出来たデザインがこれ。

 

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見事に、作れない靴のデザインが完成しました(^◇^;)

タンの部分に、ガッツリ摘めるほどのシワが…

どう引っ張って貼っても、消えることはありませんでした。これでは作れません。

 

これには訳がありまして、

① 甲が高い木型(僕の足がそうなんです)が故に、タンの部分で急激に角度がついて立ち上がる

② タンの部分で切れば解決するが、羽根が外側に大きく開くデザインなので、切ったラインが羽根や靴紐で隠れないため、カッコ悪くなるのでそこでは切れない

ということなんです。

その上、ヌメ革なので、引っ張ってもなかなか伸びず、吊り込みでえらい難儀するので、後でなんとか、という甘い考えはできません。

 

ということで、振り出しに戻る状態になっていたのですが、その週の日曜日に、西成製靴塾の卒業展がありまして、そこで生徒さんたちの作品を見ていた時に、突如として天使が舞い降りて来たのです!👼

 

「デザインとしてアッパーを切れば良い!」

 

早速、翌週になってトライしてみました。

 

新しいデザインはこれ↓↓↓

 

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シワが消えました!

 

羽根の形も少し変え、バランスを整えました。瓢箪から駒で、個性的なかっこいいデザインになったような気がします。

 

後は微調整をして、決め型→裁ち型→革裁断 です。

 

ただ、さすがにぶっつけ本番とはいかず、仮靴を作っての挑戦となります。

 

スニーカー → 外羽根 → 内羽根 →  モカシン → ブーツ の順番が難易度的にも良かったのですが、外羽根だけどブーツ風のデザインにしたこと、ヌメ革を使ったこと、甲の高い木型であることから、いきなり難易度が上がってしまいました(^◇^;)

 

引き続き大変な状態は続きます(^-^)