「靴と革の日々」 by 靴屋の小人

靴屋の小人が一生懸命靴作りとレザクラをするお話です

縫ったぞ〜!

アッパーと底の縫製です。

 

強力ゴム糊で貼ったのですが、穴開け工程で菱目を抜くとき、結構力を入れて抜かなくてはいけなかったので、所々接着が外れてしまった箇所が出来ました。特に、つま先の部分は数センチほどぱっくりと割れてしまい、もう一度ゴム糊を貼りましたが、さて、ちゃんと穴が通っているか心配です。

 

マスターに聞くと、「曲線があって、厚さがあって、距離が長い場合は、何ヶ所か糸を通して仮止めをすればいいんです。あるいは、針を通しておくとか。」ということなのだそうです。

 

さて、履き口のところから縫い始めるのですが、履き口のところと踵のところは既に縫ってあるので、その上から貼り合わせるために縫うことになります。更には、返し縫いもするので、分厚くって硬くって、大変ななことになってしまいました。目を上手く拾えば良いのでしょうが、なかなかそうはいきません。

2、3回針を進めたものの、それ以降はなかなか進まず、凹んでしまってとりあえず休憩。

気を取り直して再挑戦となりました。

 

とにかく力ずくで何とかクリアーし、ほぼ直線の部分に進みました。しばらくすると、一転してスムーズに進むようになりました。きれいな菱目が通っていてほとんど力を入れずに縫うことができます。

この感覚は以前に縫った履き口や踵のところと同じです。やはり、きっちりと通しておくのが重要だと認識しました。どれくらい通しておけば良いのかも分かりました。糊付けもしっかりやらないと、後々ローブローで効いてくるのですね。履き口と踵の時は何も考えずにスイスイ〜と素通りしましたが、困難にぶち当たった時の方が学びが多いのだと、今更ながらそう思いました。

 

当然のことながら、つま先のぱっくりと口の空いたところは、想定どおり、とんでもなく苦労することになったのですが…

 

とは言え、何だかんだでゴールにたどり着いた時は、感動で涙がドバーッと出そうになりながらも、ほっとひと息コーヒータイムとなりました。

 

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